日本初開催「FIA Formula E 世界選手権」新たなモータースポーツに注目!

 2014年から始まったフォーミュラEは、エンジン音が静かで都市開催に適しており、ニューヨークやロンドンなどで年間十数戦行われてきた。日本初開催となる市街地での電気自動車(EV)の世界選手権「フォーミュラE(FE)第5戦・東京大会」は30日、東京ビッグサイト周辺で予選と決勝が行われた。

温室効果ガス排出量の実質ゼロを目指す東京都が熱望して開催が実現したレースでもある。コースは一部公道を利用した東京ビッグサイトを囲む2.582 キロで開催された。今年は10都市で全16戦が行われる。EVマシンであるが、最大で470馬力相当、最高速度は320キロを超える。9年目となる2022 – 2023シーズンより「Gen3」と呼ばれる新型シャシーが導入され「空力効率に優れた戦闘機のデルタウィングデザイン」をイメージしたマシンが印象的である。

かつてのバブルの時代ではあったがホンダが参戦し日本人ドライバーが活躍していたFormula 1(F1)に心躍らせていた20歳代では深夜のテレビ放送を楽しみに観ていた頃が懐かしい。日本の株価も当時の最高値を超えるなど当時の時代背景を想い出させてくれた。その当時と重なるところがあり、「電気自動車のF1」という新たなモータースポーツに注目が集まった。

日本とフォーミュラEの関係性が深まる一方で、やはり期待するのは、フォーミュラEの日産マシンに日本人ドライバーが誕生し、シリーズに参戦することである。日本メーカーとして現在唯一フォーミュラEに参戦する日産は、東京E-Prix開幕を前に2030年までシリーズ参戦を継続するという契約を締結したことがプレスリリースされた。さらにヤマハもローラと技術提携を結び、シーズン11から参戦を開始する予定と発表があり、日本のメーカーにも注目したい。

さらに日本で開催されるということで、環境問題に積極的に取り組んでいるということを発信できる絶好のチャンスになるだろう。F1と同様にFEにより得られた技術が市販車に展開して活用されることも重要である。そのことによりZEV(ゼロ・エミッションビーグル=走行時に二酸化炭素などの排出ガスを出さない車)やゼロエミッション(二酸化炭素などを排出しないこと)につながることで、今後の環境問題への取り組みに弾みがつくことを期待したい。

以上