『水出しコーヒーとアイスコーヒーって何がどう違うの?』

『水出しコーヒーとアイスコーヒーって何がどう違うの?』

 コロナ禍に伴いリモートワークが増えたことでコーヒーを飲む機会が増えた方も多いと聞く。今年の夏は例年よりも暑いことから冷えたコーヒーをグイグイ飲みたくなる。訪問先での会話の中で“水出しコーヒーとアイスコーヒーって何がどう違うの?”と聞かれたことを想い出した。

「水出しコーヒー」は作り方、手法の呼び名で、別名「ダッチコーヒー」とも呼ばれている。水出しコーヒーの器具は麦茶を作るような簡単なものから、昔ながらの喫茶店に置いてあるような業務用のものまで、様々な器具を用いて作る。コーヒー粉と水を使用し、じっくりと時間をかけてコーヒーを抽出する方法である。

水出しで抽出したコーヒーは温めても美味しいが、加熱により香味が変化することがある。氷を入れたグラスに注いでアイスコーヒーとして飲まれることが多いため、「アイスコーヒー」と混同されてしまうことが多い。美味しい水出しコーヒーを作るには、「水出しコーヒー用品(器具)」を使用するのだが、準備するものは簡単、次の3つが揃えば手軽に作ることができる。
・水 … 硬水 (マグネシウムやカルシウムなどの成分を多く含んでいる) よりも軟水
・水出しコーヒー用のコーヒー豆(粉)… 極深焙煎、器具に合わせた挽き目
・水出しコーヒー器具(専用器具)… 市販のパックと麦茶のボトルで代用可能
である。
人それぞれの好みではあるが、目安としてコーヒー豆(粉)は60g、挽き目は中細挽き、水は約800~1,200mlが好ましい。

なお、水出しコーヒー器具は、市販のだしやお茶を入れるパック(粉が外に漏れ出ないくらい目が細かい物)があれば代用可能できるので手軽に手に入る。ボトルはスーパーなどで販売されている麦茶を作るボトルで代用可能でる。では「アイスコーヒー」とは、コーヒーの飲み方である(ホットコーヒーは対義語になる)。先にも述べたが、水出しコーヒーがアイスコーヒーとして飲まれることが多いため、呼び方が混同してしまったのではないかと…。

一般的には、焙煎の深いコーヒー豆を使用して濃く抽出したコーヒーを、氷などで冷やして飲むのが「アイスコーヒー」である。氷の入ったグラスやサーバーに入れると氷が解けてコーヒーが薄まるため、コーヒーは濃く抽出するのがポイントだ。常温の場合、抽出時間は8~10時間程度が標準 (豆の挽き方や焙煎度により異なってくる)で抽出後に冷蔵庫で保管する。また、コーヒーを入れたボトルを冷蔵庫に入れて冷やす方法や、ボトルを氷水に浸からせて冷やす方法もある。

抽出方法にはハンドドリップや、水出しコーヒー器具を使用するなど様々である。夏の暑い季節には、ゴクゴク飲める水出しコーヒーがお薦めである。

以上