設計技術者から見えたアナログからデジタルへの時代の変化

昭和と平成、そして令和と3つの時代を経て、周りの変化の早さは驚くばかりです。

技術者として30年以上を過ごし、令和となった10月、会社員から独立自営の技術コンサルタントへ一歩踏み出すことに、企業人から自由人へ。

 

これまでの機械設計技術者として経験した3つの時代を少し振り返ってみよう。

 

昭和の時代、大学を卒業し産業機械メーカーへ就職し、そこで機械設計に携わりました。

その当時は、ドラフターといって主に製図で用いられる、「自由にスライドさせることができる、L字型の定規」が取り付けられ作業がしやすいように角度をつけることができる机で設計製図を行っていました。

手計算などがともなうそんなアナログ時代でした。

 

1980年以降、CADは一般企業での導入が進み、アナログからデジタルへと変化し時代は平成へと移っていき本格的なデジタルとインターネット時代へシフトしていきました。

 

少し話題は変わりますが、2019930日いっぱいをもってポケベルサービスの修了のニュースが流れました。

まだ続いていたのかと驚きがあったが、昭和を象徴する話だなと感じながらも、平成生まれの若者にはわからない話かもしれないですね。

 

当時を振り返ると電話回線はアナログでした。

女子高校生がポケベルを使って「0840」を使って「オハヨー」と読ませていたことをニュースで取り上げていました。

 

思えば、1990年代には契約数が1000万件を超え、社会現象も生んだポケットベルのサービスが30日で終了し、誕生から50年余りで姿を消すことになったのだと思うと、携帯電話の先駆けであり、平成という時代の終わりと共に消えることになった訳です。

 

話を戻すとして、200010年代:CADの定着と更なる活用へと進化を遂げました。

2000年代にはCADは中堅・中小企業にも普及し、定着することに。

それは2次元だけでなく、3次元のCADへと進化を加速させていました。

そして令和のキーワードは人工知能(AI)といえるでしょう。

CADは現在も進化を続けており、クラウド上でデータを共有できるようになる、タブレットでも利用できるようになるなど、利便性を伸ばし続けています。

 

我々にとって機械設計に携わった者からすると最大の変化は、やはりCADが一部の企業でしか使えない特別なものから、設計の現場で不可欠なものになったということでしょう。

 

近年、無料で使える2D3DCADソフトも誕生し、CADは学生やフリーランスでも気軽に使えるツールとなっています。

 

技術は日進月歩で進化を続け、いずれAIを組み込んだ自動設計の時代となるのも、そう遠くないと感じます。

 

今後の設計技術者はどうあるべきでしょうか。