2026/06/08
Focus 1:視察レポート「FOOMA JAPAN 2026」_2026.06.02-06.05
会場:東京ビッグサイト(西1〜4、東1〜3・7・8ホール)
主催:一般社団法人 日本食品機械工業会
開催規模:出展社数:過去最多1,056社、総来場者数:67,721人(海外からの来場者2,493人)
開催期間:2026年6月2日(火)~5日(金)の4日間
開催テーマ:The Shift is On.
食品製造21分野から過去最多1,025社が出展
写真1. 東京ビッグサイト展示棟エントランス
- 1.視察目的
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(1)注目されている出展製品視察・技術トレンドの情報収集
(2)スタートアップゾーン(過去最多36社)の視察
(3)第5回 FOOMAアワード 2026(最優秀賞ほか)出展品視察
(4)アカデミックプラザ研究開発技術の紹介視察
- 2.FOOMA JAPAN 2026 の全体
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食品製造21分野から過去最多1,025社が出展し、7,000点超のソリューションが披露されれていた。
食品製造の自動化、省人化、環境対応、フードテックが大きな柱となり、スタートアップ・アカデミック・ロボティクス・IT/IoTが融合した展示構成が特徴。
- 3.FOOMA JAPAN 2026視察目的別の総括
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(1)FOOMA JAPAN 2026:注目された出展製品・技術トレンド
今年のFOOMA JAPAN 2026では、食品工場の変革を象徴する3つの技術潮流が非常に強く出ていた。
まず1つ目はAI検査の高度化が目を引く。ハイパースペクトルやにおいセンサーをAIで解析し、これまで人の官能に頼っていた“鮮度・香り・内部欠陥”を数値化する技術が一気に実用段階に入った。特にアンリツの“におい検査機”は、官能検査のDXとして大きな注目を集めていた。
2つ目はロボティクスによる省人化。パレタイジング、盛付、計量など、これまで自動化が難しかった工程に対して、柔軟ハンドや画像認識を組み合わせたロボットが多数登場していた。中西製作所の茹麺盛付ロボットのように、外食・中食の人手不足に直結するソリューションが増えている。
3つ目は 発酵・バイオテックの台頭。最優秀賞を受賞したフジワラテクノアートの固体培養装置のように、微生物を使った素材開発や発酵制御の装置が増えており、食品とバイオの融合が加速している。
全体として、AI・ロボット・バイオの“三位一体”で食品製造の未来像が見えた展示会であった。
- (2)スタートアップゾーン注目企業:株式会社ExtenD、株式会社Thinker、株式会社Kobot
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スタートアップゾーンでは、食品工場の課題に直結する実用的な技術が多く、その中でも特に3社が注目されていた。
写真2. 東京ビッグサイト西棟アトリウム スタートアップゾーン
まず ExtenD は“液体AIソムリエ”という、味や香りをAIで数値化する技術を展示していました(写真4.左)。飲料や調味液の官能評価をデータ化できるため、品質管理やレシピ開発のスピードが大きく変わる可能性がある。
次に Thinker は、柔らかい食品をつぶさずにつかめる“器用なロボットハンド”を披露していた (写真4.右)。惣菜やパン生地など、これまで人手に頼っていた繊細作業の自動化に直結する技術で、現場の関心が非常に高かった。
そして Kobot は、総菜工場の自動化を“現場と一緒に作る”というアプローチで、実際のライン改善事例を紹介していた。単なるロボット販売ではなく、工程分析から導入まで伴走するモデルが特徴で、中小規模の食品工場にとって導入しやすい点が評価されていた。
この3社は、味の可視化・繊細作業の自動化・現場密着型の自動化支援という、それぞれ異なる角度から食品工場の課題に切り込んでおり、非常に実践的な技術群であった。
- (3)アカデミックプラザ:注目された大学研究
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アカデミックプラザでは、食品工場の“次の技術”につながる研究が多く、その中でもいくつか非常に興味深いものがあった。
写真3. 東京ビッグサイト西棟 アカデミックプラザ
まず 流動・撹拌分野では、 中央大学が“腸の蠕動運動を模倣した搬送装置”を発表しており、具材入りソースのような壊れやすい食品をやさしく搬送できる点が特徴。 大阪大学はCFD解析を用いた撹拌・混合の最適化、佐世保高専はスタティックミキサーのエレメント形状の最適化を研究しており、いずれも混合品質と省エネに直結する内容であった。
加熱・乾燥分野では、岡山大学が“ドリップを抑える高速解凍技術”、東京海洋大学が“AIと物理モデルを組み合わせた乾燥プロセスの最適化”を発表しており、冷凍食品や粉末食品の品質向上に大きく貢献する技術である。
品質保持では、九州大学が“エチレン含有可食コーティングによる青果物の追熟制御”を紹介しており、青果物流通のロス削減に直結する研究であった。
食品加工では、日本大学が“凍結食品の脆性温度を利用した低温加工”を発表しており、冷凍食材の切断・粉砕を効率化できる点が非常に実用的である。
全体として、流動・熱操作・品質保持といった食品工場の基盤技術を、学術的に深く掘り下げた研究が多く、今後の装置開発の方向性を示す内容であった。
4.注目した視察・情報
- 4-1.出展製品視察・技術トレンド
- (1)AI × 検査・品質管理
- ①Milk.株式会社「鮮度測定器irodori」
- ②アンリツ株式会社「におい検査機」
- (2)ロボティクス・自動化
- ①TechMagic株式会社 パレタイジングロボット「T-Robo」
- ②株式会社中西製作所「茹麵計量盛付ロボット 計麺」
- (3)発酵・醸造・バイオテック
- ①株式会社フジワラテクノアート「小型通気式固体培養装置」
- ②鈴与工業株式会社「納豆小型自動発酵装置」
- (4)食品工場の省エネ・衛生管理
- ①株式会社前川製作所「ヒートポンプ再生型デシカント除湿機」
- ②エレクター株式会社「トップトラックシステム」
4-2.スタートアップゾーン(過去最多36社)
植物工場、陸上養殖、AI外観検査、3Dフードプリンティング、宇宙技術応用の鮮度測定など、革新的技術が集結。来場者投票による「スタートアップグランプリ2026」も開催され、株式会社Kobotが受賞。
- (1)株式会社ExtenD
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出展製品:液体AIソムリエ(Liquid AI Sommelier)
① 製品概要
ExtenD が展示したのは、液体の味・品質・特性をAIで定量化する「液体AIソムリエ」。
従来は官能評価に依存していた「味・香り・コク・後味」などの液体特性を、センサー × AI解析で数値化する技術。
- ② 特徴
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- 味・香り・成分バランスの定量化
- 官能評価の標準化(属人性の排除)
- 製品開発の高速化(味の方向性をデータで比較)
- 品質管理の自動化(ロット間の差異検出)
- ③ 想定用途
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- 飲料(茶、コーヒー、酒類、清涼飲料)
- スープ、だし、調味液
- 発酵液の品質モニタリング
- OEM製造の品質基準統一
- ④ FOOMAでの展示内容
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- 実機デモ(リアルタイムで味のプロファイルを表示)
- 食品・飲料メーカー向けの活用事例紹介
- 官能評価のDX化に関する技術説明
写真4. スタートアップゾーンExtenD(左)とThinker(右)ブース
- (2)株式会社Thinker
- 出展製品:器用なロボットハンド(デリケート作業対応ロボットハンド)
- ① 製品概要
- Thinker は、食品の「つかむ・はがす・並べる」などの繊細作業を自動化するロボットハンドを展示。ピッチプレゼンのテーマは「デリケート作業を支える器用なロボットハンドが作る現場の未来」。
- ② 特徴
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- 柔らかい食品(パン生地、惣菜、野菜など)を潰さずに把持
- 画像認識と組み合わせた高精度ピッキング
- 人手作業の再現(指先のしなり・滑り制御)
- 食品衛生に配慮した素材・洗浄性
- ③ 想定用途
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- 惣菜盛付
- カット野菜の整列
- パン・菓子のハンドリング
- トレー詰め工程の自動化
- ④ FOOMAでの展示内容
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- デリケート食品のピッキングデモ
- ロボットハンドの構造説明
- 現場導入の課題(衛生・洗浄・耐久性)への対応紹介
- (3)株式会社Kobot
- 出展製品:総菜工場の自動化ソリューション(現場と創る自動化)
- ① 製品概要
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- Kobot は、総菜工場の自動化を現場と共に構築するロボットソリューションを展示。
- ピッチテーマは「現場と創る総菜工場の自動化 ― 限界が来る前にロボットの選択肢を」。
- ② 特徴
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- 現場の作業フローを解析し、最適なロボット導入を提案
- 小規模〜中規模工場でも導入しやすいモジュール型
- 既存ラインに組み込みやすい柔軟設計
- 人手不足・技能継承の課題に対応
- ③ 想定用途
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- 惣菜の盛付
- パック詰め
- トレー搬送
- 単純反復作業の自動化
- ④ FOOMAでの展示内容
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- 惣菜工場の自動化事例紹介
- ロボット導入の「クイックWIN」モデル
- 現場ヒアリングから設計する導入プロセスの説明
- ピッチプレゼンでのビジョン紹介
4-3.第5回 FOOMAアワード 2026(最優秀賞ほか)出展
写真5. FOOMAアワード 2026 コーナー(ノミネート製品)
- (1)最優秀賞(経済産業省製造産業局長賞)
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株式会社フジワラテクノアート「小型通気式固体培養装置」
微生物による素材開発のスケールアップ検証を可能にする装置。 - (2)最優秀賞ノミネート製品(6製品)
- 応募27件から選ばれた6製品(50音順):
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①アンリツ株式会社
・におい検査機(においの可視化) -
②株式会社システムスクエア
・ハイジェニック高精細デュアルエナジーX線検査機(異物検出) -
③株式会社品川工業所
・蒸気加熱式ロールたまご焼成機(玉子焼き製造) -
④株式会社ソディック
・連続式真空冷却装置(加熱後食品の連続真空冷却) -
⑤株式会社フジワラテクノアート
・小型通気式固体培養装置(微生物素材開発) -
⑥ワタナベフーマック株式会社
・ノーヴァ Sライン(ローストビーフ高速スライス)
4-4.アカデミックプラザ研究開発技術
アカデミックプラザで注目した研究開発技術として、立命館大学・近畿大学(食品加工装置)/中央大学・大阪大学・佐世保高専(流動・撹拌)/岡山大学・東京海洋大学(加熱・乾燥)/九州大学(品質保持)/日本大学(食品加工)の研究内容を以下にまとめる。
(1)食品加工装置(ロボット・機械システム)
□ 立命館大学(理工学部 ロボティクス学科 加古川研究室)
テーマ:機械的接触基盤ロボット技術が切り拓く新たな可能性(ジャンル:食品加工装置)
① 研究のポイント
- 食品加工現場で課題となる「接触作業(つかむ・押す・こする)」をロボットで実現
- 従来のロボットが苦手とする“柔らかい食品”の扱いを可能にする機構・制御
- 追加センサーに頼らず、機構設計と制御で接触安定性を確保
- 惣菜・パン・生地などのハンドリング自動化に応用可能
② 食品工場へのインパクト
- 盛付・整列・仕分けなどの自動化
- 人手依存の高い工程のロボット化を後押し
写真6. アカデミックプラザ「食品加工装置」ブース
□ 近畿大学 工学部 機械工学科
ソフトメカトロニクス研究室(ジャンル:食品加工装置)
テーマ:「食品用ロボットグリッパの評価のためのフィジカルツイン」
① 食品用ロボットグリッパの評価技術
食品用グリッパは、以下のような課題を抱えている:
- 食品が柔らかい・壊れやすい
- 形状が不定形
- 粘着性・水分・油分がある
- 把持力の最適化が難しい
このため、「どう評価するか」が非常に重要。
近畿大学の研究は、“食品をつかむロボットハンドの性能を、実物を使わずに評価できる仕組み”を目指していることを紹介していた。
② フィジカルツイン(Physical Twin)とは
研究室では、一般的な「デジタルツイン」と異なり、“物理的に再現した評価用モデル”を指す。
食品の代替物(模擬食品)や、食品の物性を模倣した評価体を使い、次のような評価を行う。
- つかんだ時の変形
- 滑り
- 破損
- 把持力の最適値
- 接触面の圧力分布
などを定量的に評価するための“物理モデル”を構築する研究を発表していた。食品は個体差が大きいため、「評価の標準化」が非常に難しい領域であり、食品ロボット化のボトルネックのひとつである。
③ 食品工場への応用可能性
この研究は、次のような実務課題に直結する。
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惣菜盛付ロボットの開発
a.唐揚げ、コロッケ、煮物、サラダなど
b.形状・硬さがバラバラな食品を扱う際の評価基準に -
パン・菓子のハンドリング
a.柔らかいパン生地
b.クリーム入り製品
c.破損しやすい焼き菓子 -
カット野菜・果物のピッキング
a.滑りやすい
b.水分が多い
c.形状が不定形 -
グリッパ開発の標準化
a.食品の物性を模擬した“標準食品モデル”
b.グリッパ性能の比較評価
c.ロボット導入の事前シミュレーション
食品ロボット化の最大の壁は「食品がロボットにとって扱いにくい」という点であり、この研究はその根本課題に切り込む重要なテーマ。
(2)流動・撹拌(混合・搬送・流体制御)
□ 中央大学(先進理工学部 精密機械工学科 中村研究室)
テーマ:腸の蠕動運動を模倣した高粘度・固液混合流体の混合搬送装置(ジャンル:流動・攪拌)
研究のポイント:
- 食品(具材入りソース、粘性食品)の“やさしい搬送”を実現
- 腸の蠕動運動を模倣した構造で、破砕せず・形状を保ったまま搬送
- 高粘度・固液混合物の均一混合も可能
- ポンプでは破損しやすい食品に最適
写真7. アカデミックプラザ「流動・撹拌」ブース
□ 大阪大学(基礎工学研究科 流体力学グループ)
テーマ:流体シミュレーションを活用した良きモノづくり(ジャンル:流動・攪拌)
研究のポイント:
- 食品加工装置内部の流れをCFDで可視化
- 撹拌槽・配管・混合機の最適設計
- 粘性流体・非ニュートン流体の挙動解析
- 食品の均質化・混合効率向上に寄与
□ 佐世保工業高等専門学校(機械制御工学科 流体研究室)
テーマ:2流体混合スタティックミキサーの性能評価と内部エレメント形状の検討(ジャンル:流動・攪拌)
研究のポイント:
- スタティックミキサー内部のエレメント形状を最適化
- 低エネルギーで高効率混合を実現
- 乳化・調味液混合・ソース製造などに応用
- 洗浄性・圧力損失のバランスを評価
(3)加熱・乾燥(熱操作・乾燥プロセス)
□ 岡山大学(学術研究院 伝熱工学研究室)
テーマ:冷凍生鮮食品の高速かつ高品質解凍技術の開発(ジャンル:加熱・乾燥)
研究のポイント:
- 解凍ムラ・ドリップを抑えた高速解凍
- 伝熱工学に基づく温度制御
- 魚介・肉類の品質保持に効果
- 冷凍食品工場・外食産業での応用が期待
写真8. アカデミックプラザ「加熱・乾燥」ブース
□ 東京海洋大学(食品熱操作工学研究室)
テーマ:AIとメカニスティックモデルによる食品乾燥技術の高度化(ジャンル:加熱・乾燥)
研究のポイント:
- AI × 物理モデル(メカニスティックモデル)で乾燥プロセスを最適化
- 乳化油の噴霧乾燥粉末の特性解析
- 乾燥時間短縮・品質安定化
- 粉末食品(調味料・乳製品・機能性食品)に応用
(4)品質保持(鮮度保持・劣化抑制)
□ 九州大学(生物資源環境科学府
農産食料流通工学研究室)
テーマ:エチレン含有可食性コーティングによる青果物の追熟制御(ジャンル:鮮度保持)
研究のポイント:
- 可食性コーティングに微量エチレンを含ませ、追熟を制御
- 青果物の熟度管理をパッケージ単位で実現
- 物流・小売での廃棄削減に寄与
- バナナ・アボカド・マンゴーなどに応用可能
写真9. アカデミックプラザ「品質保持(左)」「食品加工(右)」ブース
(5)食品加工(押出・低温加工・物性制御)
□ 日本大学(大学院 生産工学研究科)
テーマ:脆性発現温度の変形速度依存性を利用した凍結食品材料の低温加工(ジャンル:食品加工)
研究のポイント:
- 食品が“脆くなる温度”を利用して加工性を向上
- 低温での切断・粉砕・成形を効率化
- 食材の組織破壊を抑え、品質保持
- 冷凍野菜・冷凍肉・冷凍スイーツなどに応用
2026年アカデミックプラザの技術潮流には、食品工場の課題に直結する3つの潮流、粘性食品・固液混合物の扱いに伴う「流動・撹拌の高度化(CFD・生体模倣・スタティックミキサー)」、乾燥・解凍の品質向上と省エネが両立を目的とする「熱操作の精密化(AI乾燥・高速解凍)」、ロス削減・加工効率化に直結する「品質保持・加工性の向上(可食コーティング・低温加工)」が明確に示されている。
5.最後に
2026年の食品工場技術は、「自動化・品質DX・プロセス再設計」の3軸で大きく進化している。AI検査や官能評価のデータ化、柔軟ハンドを用いた繊細作業のロボット化、現場密着型の自動化支援など、実装レベルの技術が急速に普及し始めた。さらに、解凍・乾燥・流動といった単位操作は、AIやCFD、物性モデルを活用した“科学的な最適化”へと移行している。
今後は、スタートアップ技術とアカデミック知見を組み合わせ、「工程単位での最適化から、ライン全体の再設計へ」と進むことが確実である。食品工場は2026年を境に、データ駆動・自動化・省エネを前提とした新しい生産モデルへシフトして行くと考えられる。
以上
次回開催:FOOMA JAPAN 2027 2027年06月08日(火)~11日(金) 東京ビッグサイト
参考引用先
- FOOMA JAPAN 2026 ~世界最大級の食品製造総合展~ 公式Webサイト|一般社団法人 日本食品機械工業会主催
- FOOMAアワード – FOOMA JAPAN 2026|一般社団法人 日本食品機械工業会主催
- アカデミックプラザ – FOOMA JAPAN 2026|一般社団法人 日本食品機械工業会主催
- 日刊工業新聞「FOOMA JAPAN 2026」06月02日 会場配布 特別版 広告特集