食品衛生7S

食品衛生7Sとは「整理・整頓・清掃・洗浄・殺菌・しつけ・清潔」をいう。従来の工業5Sに洗浄、殺菌を加えたものである。
工業5Sの目的は「効率」であるのに対して、食品衛生7Sの目的は「清潔」である。そのため、食品の安全を保障するHACCPやISO22000システムの基礎となるPRP(前提条件プログラム)一般衛生管理と同義語として扱われる。
食品の清潔は工業5Sのような見た目の清潔だけでなく、微生物汚染を対象としたレベルでの清潔であり、微生物汚染度を決められたレベル以下にすることである。
そのため、この目的を達成するために食品工場の清潔は、清掃だけではなく、食品残差などを洗浄し、なおかつ目に見えない微生物を殺菌することになる。食品衛生7Sの目的が微生物レベルの清潔であるため、従来の5S「整理・整頓・清掃・清潔・しつけ」だけでは、その目的を達することはできず、洗浄、殺菌を加えた「整理・整頓・清掃・洗浄・殺菌・しつけ・清潔」の7Sが必要となる。
ゆえに、食品衛生7Sは目的を「清潔」に置き、それを達成する手段が「整理・整頓・清潔・洗浄、殺菌」であり、それを維持・発展させる決め手である人を動かす動機づけが「しつけ」と説明できる。